阪急メンズ大阪

荒川博章

「Kiton」Lasaモデルの
カシミヤジャケット

ビスポークテーラー 荒川博章

profile

ロンドンの大学『London College of Fashion』にてHandcraft Tailoring Diplomaを取得。在学中「Hardy Amies(ハーディーエイミス)」にて修行し、卒業後は「Kilgour(キルガー)」でジャケットメイカーとして勤務。帰国後、東京のテーラーで働いた後、ナポリの「Kiton(キートン)」本社工場でイタリアンジャケット作りのノウハウを学ぶ。英国流エレガンスを継承しながら、ナポリ仕立てのように柔らかく羽織るような着心地を追求。“Life Art(日常で身に纏う芸術)”をモットーに日々作品を生み出している。

偏愛するものとの出会い

「Kiton(キートン)」本社工場で修行中に自分で縫わせてもらったことがきっかけです。Lasaとは「Kiton(キートン)」の中でも最高峰のモデルで、年間の制作着数も限られており、手に取ることさえ難しいと言われる逸品。選ばれし職人がたったひとりで作っているとは聞いていましたが、工場で教えてもらっていた師匠・チーロがそのひとりだったのです。ナポリ仕立てを教わる傍ら、自分のジャケットを作りたいとお願いしたところ、快く承諾してくれて、カシミヤの生地まで用意してくれました。

「Kiton(キートン)」本社工場

偏愛するものに出会って、変わったこと

初めてLasaを着てみたときの驚きは今でも忘れられません。肩にふんわりと乗っている軽さ、それでいてきっちりした見た目、なぜこんなジャケットになるの?と不思議でたまりませんでした。それまで、英国一辺倒で、ガッチリしながらもウエストがぎゅっとくびれている、まさに男らしいジャケットが好きだった自分の価値観を180度変えてくれました。ナポリの仕立てはとても柔らかく、シツケに至っては力を抜くというか、糸を引くのではなく置きにいくという表現がしっくりきます。そういった小さな違いが大きな着心地の差になっていくのだなと実感しました。英国的なきっちり感は表現しつつ、ナポリ仕立ての軽い着心地を実現すること。Lasaとの出会いで、自分の目指す方向性を見つけることができたと思っています。

Lasaモデルの カシミヤジャケット

あなたの偏愛エピソードは?

クラフトマンシップが感じられるものが大好きです。自分が作っているジャケットもそうですが、伝統的な技術や昔からある知恵を駆使しながら現代に応用し、進化・継承している人やものに憧れを持っています。今回紹介したLasaももちろんそのひとつです。また、最近は陶器やガラス製品などにも興味があり、陶器だと伊万里焼や有田焼など古くから続く技術を、今の世代の作家が現代の感性で創作しているものにとてつもなく惹かれるんです。例えばガラス製品では、日本人作家のMIWA ITO(ミワ イトウ)さんに注目しています。独特の色使いと形が印象的で、コレクションしていくのが今の楽しみです。

陶器
日本人作家のMIWA ITO(ミワ イトウ)さんのガラス製品

3月22日(水)~28日(火)の間、阪急メンズ大阪4階『サード スタイル』にてビスポークオーダー会を開催します。ジャケットはもちろん、コートやブルゾンなどのカジュアルのビスポークもご提案。さらに、特別なビンテージ生地や阪急メンズ大阪限定の既製品も新たにご用意します。

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