60歳・70歳・80......と、日本には節目節目で長寿を祝う風習があります。では「卒寿(そつじゅ)」とは何歳のことかご存知ですか?この記事では、卒寿の意味や由来を詳しくご紹介します。お祝いの仕方も解説するので、家族や親族が卒寿を迎えるかも......という方はぜひ参考にしてみてくださいね。

長寿のお祝い「卒寿」とは

小さな金色の扇3つと、ピンクの花があしらわれた花輪

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「卒寿(そつじゅ)」とは、90歳を迎える方の長寿のお祝い、およびその年齢のこと。60歳の「還暦」や70歳の「古希(こき)」は中国発祥ですが、80歳の「傘寿(さんじゅ)」以降のお祝いは、すべて日本で生まれたと考えられています。

卒寿のお祝いはもともと、数え年で90歳の年におこなうのが習わし。ところが現代では、満年齢で90歳になる年に祝う家庭が増えてきています。数え年・満年齢どちらでお祝いしても大丈夫なので、家族や親族間で相談して決めるとよいでしょう。

数え年と満年齢の違い

「数え年」は生まれた日を1歳とし、元旦を迎えるたびに年をひとつずつ加算する数え方です。たとえば1231日生まれの人は、その日に1歳、翌日の11日に2歳になります。

一方「満年齢」は、生まれた日を0歳と数え、誕生日がくるごとに1歳ずつ年を足していくというもの。1231日生まれの人は、その日は0歳、翌年の1231日に1歳になります。つまり数え年と満年齢では、最大で2歳の年の差が生まれるのです。

卒寿の意味や名前の由来

「卒」の略字「卆」を分解すると、「九」と「十」になりますよね。このことが、90歳の長寿祝いを「卒寿」と呼ぶ由来と考えられています。「寿命を卒業する」という意味ではありませんので、決してお間違えのないように。

また卒寿の別名を「鳩寿(きゅうじゅ)」と言います。その理由は「鳩」の字の中に「九」の文字が含まれているからだとか。「鳩」の音読みが「きゅう」であるのも起因しているようです。

卒寿の祝い方

ピンクのリボンと紫色の包装紙でラッピングされたギフトボックスと、白と紫のチューリップ

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卒寿のお祝いをするのに決まった日取りはありません。90歳の年の内ならいつでも大丈夫です。誕生日当日におこなうのがむずかしければ、正月・ゴールデンウィーク・お盆などにしてはいかがでしょう。

日取りは家族や親族間で認識にズレのないよう、事前に話し合っておくのがベターです。お店を予約して盛大に食事会を開きたいところですが、90歳はかなりのご高齢。気候のよい時期にしたり、会場を自宅にしたりと、主役の健康状態に配慮をする必要があります。

ちなみに卒寿のテーマカラーは紫と白。ご本人にこの色のちゃんちゃんこや頭巾を身に着けてもらうのが習わしです。しかし、体に負担をかけてしまうようなら避けましょう。しきたりにこだわらず、真心を持ってお祝いをしてくださいね。

卒寿のプレゼントは?

卒寿のテーマカラーを意識して、紫や白の花を入れたブーケを贈るのがおすすめ。色にこだわらず、相手の好きな食べ物や日常使いできる小物などでもOKです。日頃から好みや趣味をリサーチし、喜んでもらえそうなものをお選びください。とは言え、一番大事なのは「いつまでも元気でいてほしい」という想いを伝えること。渡す際はお祝いの言葉を忘れないようにしましょう。

卒寿以外も!長寿祝いの種類

賀寿の一覧表

長寿祝いは、卒寿以外にもいろいろな種類があります。何歳でお祝いするかや、それぞれのテーマカラーを一覧にまとめたので、家族や親族の長寿祝いをする際はぜひ参考にしてみてくださいね。

それぞれの名前の由来

・還暦......十二支と十干の組み合わせ(干支)が60通りあることに由来。人が生まれて60年目でこの干支が一巡するため、「生まれたときと同じ暦に還る」という意味を表す

・緑寿......「66」の数字が「ロクロク」と読めることに由来。77歳・88歳・99歳の賀寿があるのに66歳のお祝いがなかったため、平成14年に日本百貨店協会により誕生

・古希......唐の詩人・杜甫の詩「人生七十年古来稀なり」に由来。「古来より70歳まで生きる人はまれである」という意味

・喜寿......「喜」の字を草書体で書くと「七十七」に見えることに由来

・傘寿......「傘」の略字「仐」が「八十」に見えることに由来

・米寿......「米」の字を分解すると、「八」「十」「八」になることに由来

・卒寿......「卒」の略字「卆」が、「九十」に見えることに由来

・白寿......「百」の字から「一」を取ると、「白」になることに由来

・百寿......「百歳を迎えためでたい歳」という意味。「100年=1世紀」のため、「紀寿(きじゅ)」とも呼ぶ

卒寿の方にたくさん孝行を

日本人の平均寿命が延びたとはいえ、現代でも90歳はやはり長寿です。決して当たり前のことではありませんので、身内に卒寿の方がいらっしゃればぜひお祝いをしてくださいね。また、9年後の「白寿」や10年後の「百寿」を目指してもらえるよう、日頃からたくさん孝行をしましょう。

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