病気やケガでお見舞いをいただいたら、快気祝いを贈るのがマナーです。とは言え、金額の相場・贈る時期・のしなど、わからないことが多いのではないでしょうか?こちらの記事では、快気祝いの一般マナーについて詳しく解説します。疑問の解消にぜひお役立てください。

快気祝いとは?金額の相場は?

クラフト紙・紫のリボン・カスミソウでラッピングされたギフトボックス

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「快気祝い」とは、病気やケガで入院・療養をした人が、お見舞いをくださった方へ、快復の報告を兼ねてお返しを贈ることです。

「結婚祝い」「出産祝い」「退職祝い」など、「○○祝い」とつくものは、周囲の者が当事者へ渡すのが一般的。ところが「快気祝い」は、病気やケガをした本人が贈る側になります。

金額の相場は、お見舞いでいただいた金品の1/3〜半分程度が目安です。現金で返すのではなく、品物を贈ります。

快気祝いと快気内祝いの違い

「快気祝い」と似た言葉で「快気内祝い」がありますが、どちらもお見舞いに対してのお返しであるのは同じです。病気やケガの回復次第で使い分けをします。

「快気祝い」は、病状・症状がすっかり完治した場合に用いるもの。「全快祝い」とも言います。

一方「快気内祝い」は、よくなってはいるものの、療養・通院が続く場合に使用。金額の相場は「快気祝い」と同じです。

こんなときはどうする?快気祝いの疑問を解決

クエスチョンマークがついた積み木が5個並んでいる

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お見舞いの金額がわからない場合

お見舞いを現金でいただいたなら、お返しの金額の目安はすぐにつきますよね。ですが品物だった場合、いくらぐらいのものなのかを予想しなければなりません。もし検討がつかなければ、インターネットで調べる必要があります。お菓子やフルーツなど、形に残らないものをもらったら、内容を忘れてしまわぬようメモを残しておくと便利です。

グループや連名でお見舞いをいただいた場合

職場の方々やサークル仲間など、グループもしくは連名でお見舞いをいただくことがあります。その場合は金額と人数により、まとめてひとつの品を贈るか、個別にお返しをするかを決めてください。

たとえば5,000円ほどの品を5人からいただいた場合、ひとりあたり1,000円程度を負担してくれたことになりますよね。お返しはその1/3〜半分なので、個々に贈るとすれば金額の相場は300500円程度に。これでは品物の選択肢が限られてしまうため、こういったケースはお茶やお菓子の詰め合わせなど、まとめてひとつのお返しをするとスマートです。

お見舞い品の金額を人数で割り、ひとりあたりの負担額が1,000円前後になるようなら、個別でお返しをするとよいでしょう。

お世話になった方へお礼をしたい場合

お見舞いをもらったわけではないけれど、休職により迷惑をかけた会社の上司や仲間へ、なにかお礼をしたいということもあるのではないでしょうか?その場合は「ご迷惑をおかけしました」の一文を添え、お菓子を用意するのがおすすめです。

また看病してくれた家族に対しては、感謝の言葉を伝えつつ、スイーツを贈ったり、食事をごちそうしたりするとグッド。たくさん心配をかけた分、きちんと労をねぎらってください。

なお、病院の先生や看護師さんへのお礼は基本的に不要とされています。病院側も患者さんから謝礼を受け取ることをよしとしないことが多いので、無理強いして困らせないようにしましょう。

快気祝いを贈るときのマナー

赤いリボンがついたクラフトボックスを、両手で差し出している

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金額

いただいた品より明らかに高いものを返したり、逆に金額が低すぎたりするのはマナー違反です。ただし高額なお見舞い金をいただいた場合は、「お力添え」の意味が大きいと考えられます。お返しは1/3〜半分にこだわらず、1/4〜1/3程度でも構いません。

贈る時期

快気祝いを贈るタイミングは、退院後1週間〜10日ほどが目安です。どんなに遅くとも、1ヶ月以内が理想的。あまりに月日が経ってからでは失礼にあたります。

地域によっては「2週間以内に贈る」といった風習があるため、家族や親戚、地元の人に聞いておくと安心です。

品物は手渡しがベストですが、体調がすぐれなかったり、遠方の方で会うのがむずかしかったりもしますよね。その場合は、先方のご自宅宛に直接配送するとよいでしょう。

贈る品物

「病気があとに残らないように」という意味を込めて、食べ物や消耗品などの「消えてなくなるもの」を贈るのが一般的です。

たとえば、焼き菓子やフルーツ、石鹸・洗剤は贈ってハズレなしの定番品。カタログギフトを贈り、好きなものを選んでもらうのも人気です。商品券やギフト券は現金に近いので、あまり好ましくないとされています。そのため避けたほうが無難です。

のしの表書きや水引

のしの表書きは「快気祝」か「快気内祝」とします。下段には本人の苗字を書きましょう。名前を含めるのは間違いではありませんが、苗字のみを記載するのが一般的です。

水引は大きく分けると、「蝶結び」「結び切り」の2種類があります。「蝶結び」はほどいて何度でも結び直せるため、何度も祝いたいことに使用するのが主流。一方「結び切り」は、一度きりにしたいことに用います。よって「快気祝い」は、「紅白結び切り」の水引を使うのがマナーです。

快気祝いを贈るなら相場や贈り方を確認しよう

病気やケガをしたときに、親しい人たちがお見舞いに来てくれると励みになりますよね。全快した暁には、「おかげさまで元気になりました」という感謝の気持ちを込めて、快気祝いを贈りましょう。とは言え、金額の相場や贈り方にマナーがありますので、ぜひこちらの記事でよく確認をしてから手配をしてください。

※商品情報や販売状況は2022年03月08日時点でのものです。
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