ライフスタイル&ヘルス2022/3/12 更新
ビスケットとクッキーは、どこのスーパーやコンビニでも売られている定番の焼き菓子です。このふたつは見た目がよく似ていますが、どんな違いがあるかご存じですか?本記事では、ビスケットとクッキーの定義と由来、そしてサブレやクラッカーとの違いについても詳しく解説します。
日本では日常的にビスケットとクッキーの名前が使われていますが、このふたつは基本的に同じものを指します。
本来ビスケットとは、主に小麦粉、砂糖、油脂、乳製品から作られる焼き菓子の総称。これには、歯ごたえがあるハードビスケットに加え、クッキー、クラッカー、乾パン、プレッツェル、パイ、加工品のクリームサンドビスケットなども含まれます。実はクッキーはビスケットの一種なのです。
ビスケットについては、1971年(昭和46年)に一般社団法人全国ビスケット協会が「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」で定義づけしています。この規約によると、ビスケットとは、小麦粉、糖類、植物油脂、食塩を主な材料とし、オーブンで焼いたもののこと。
そしてビスケットのなかでも、以下の条件に当てはまるものをクッキーと定義しています。
・糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上を占めるもの
・「手作り風」の外観を有するもの
・乳製品やはちみつなどを使い、製品に特徴をつけて風味よく焼き上げたもの
・全国ビスケット公正取引協議会の承認を得たもの
1971年当時、消費者団体から「消費者はビスケットよりクッキーのほうが高級なものと認識しているので、クッキーについて何らかの定義づけをしてほしい」との要請があり、この規則が制定されました。
日本ではクッキーとビスケットに独自の定義づけがありますが、海外ではどのように呼び分けられているのでしょうか。
アメリカでは、日本で食べられているようなビスケットやクッキーはすべて「クッキー」と呼ばれます。「ビスケット」は、生地にバターやショートニングなどの油脂を加えてベーキングパウダーで膨らませる「クイックブレッド」のこと。
クイックブレッドはスコーンと見た目がよく似ていて、中はふわふわ、外はサクサクとした食感が特徴です。バターやジャムをつけて食べるだけでなく、ハムを添えたり、グレイビーソースをかけたりすることで食事にもなります。
イギリスでは、日本のビスケットやクッキーのような焼き菓子は「ビスケット」と呼ばれます。たとえば日本での「型抜きクッキー」や「サンドクッキー」もビスケットに該当するのです。
紅茶文化のイギリスでは、ビスケットを紅茶に浸して食べる人も。また「どのビスケットが紅茶に合うか」という話題も頻繁にメディアで取り上げられているようです。
日本で一般的にビスケットと呼ばれるものは、全国ビスケット協会の定義ではハードビスケットを指します。砂糖や油脂を控え、水分を多めにして生地が作られるため、パリっとした食感が特徴です。
ビスケットの名前の由来は諸説ありますが、ラテン語の「ビス(2度)・コウトゥス(焼かれたもの)」が元になっていると言われています。ヨーロッパでは、古代から航海や遠征時に、2度焼いて日持ちをよくしたパンを持参していました。これがビスケットの起源とされています。
現代のビスケットに近いものが作られるようになったのは16世紀。ヨーロッパの貴族のあいだで食べられ、イギリスのエリザベス女王や、フランス王妃のマリー・アントワネットもビスケットを好み、宮廷で作らせていたと言われています。
クッキーは砂糖や油脂が多く、水分を控えめにした生地で作られます。そのためサクサクした歯ざわりが特徴。
クッキーの語源は「小さなお菓子」を意味するオランダ語の「クオキエ」です。アメリカに渡ったオランダ人が、クオキエを作って販売したところ大人気に。すぐにアメリカ全土に広がったと言われています。アメリカでは一般家庭のホームメイド菓子として作られ、手で固めて作るためゴツゴツとした見た目が特徴です。
サブレはフランスで生まれた焼き菓子で、日本では多くの場合クッキーの一種という位置づけ。小麦粉が多く使われるクッキーやビスケットに対して、サブレはショートニングやバターの使用量が多く、ベーキングパウダーは使われないことがほとんどです。
サブレの語源は諸説ありますが、17世紀にサブレ伯爵夫人のレシピがフランス社交界で人気になり、そこから世界に広まったとされています。またサブレのサクサクとした食感から、「砂」を意味するフランス語の「サブル」に由来するという説も。
クラッカーもビスケットの一種とされています。イーストを使って生地を発酵させ成形し、高温で短時間に焼き上げるため、サクサクとした軽い口あたりが特徴です。
クラッカーの発祥とされるのはアメリカ。1792年にアメリカのマサチューセッツ州で、船員の長期保存食としてクラッカーの原形となるものが作られました。そして1801年に初めてクラッカーと呼ばれるものが誕生。オーブンで焼いているときの音から、クラッカーと名付けられたと言われています。
日本においてビスケットは焼き菓子の総称で、そのなかでも一定の条件を満たしているものがクッキーと定義されます。市販のクッキーはふぞろいな形のものがよく見られますが、「見た目が手作り風」という条件があると知れば納得です。定義や由来を知ると、これから焼き菓子を食べる時間がより楽しくなりますね。
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※商品情報や販売状況は2022年03月12日時点でのものです。
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