ライフスタイル&ヘルス2022/9/27 更新
2月3日の節分の日になると豆まきと一緒に恵方巻きを食べる方は多いでしょう。しかし、恵方巻きの正しい食べ方や食べる意味、由来はご存じでしょうか。当記事では恵方巻きについて詳しく紹介していきます。
2月3日の節分の日に「鬼は外!福は内!」と豆まきをしたことがある方は多いでしょう。その同日、お昼ごはんや夜ごはんで恵方巻きを食べる方も少なくないはずです。
ですが、そもそもどうして恵方巻きを食べるのか、恵方巻きの由来は何なのかご存じですか?この記事では恵方巻きの意味や由来、食べ方、特定の方角を向く理由などについて紹介していきます。
恵方巻きとは、その年に縁起が良いとされる方角(恵方)を向いて食べる太巻き寿司のこと。立春の前日である節分の日(2月3日)に食べるのが通例です。
恵方巻きは七福神にあやかって、7種類の具材をごはんと海苔で巻いて作ります。太巻きにするのは、もともと太い巻き寿司が多い関西がこの風習のルーツだからといわれています。
ひとり1本の太巻きを用意し、恵方を向いて願いごとをしながら、1本丸ごと食べきるのが作法。しゃべってしまうと運が逃げてしまうため、食べきるまでは会話をぜすに黙々と食べるべきという説もあります。
恵方巻きのはじまりは、江戸時代〜明治時代のころ。大阪の花街で節分を祝い、商売繁盛を祈るために食べられるようになったといわれています。
当時の名称は「丸かぶり寿司」や「太巻き寿司」などで、「恵方巻き」という呼び名が定着したのは1980年代ごろとされています。とあるコンビニエンスストアが「恵方巻き」という名前をつけ売りはじめたことがきっかけのようです。
恵方巻きの「恵方」とは、その年に縁起が良いとされる方角のことです。
恵方には、その年の幸福と財産を管理する歳徳神(としとくじん)がいるといわれています。歳徳神がいる方角を向いて行動をすれば、何事も吉となるとされているのです。
さらに恵方巻きは「福を巻き込んで食べる」とされていて、「1本丸ごと食べることで幸福を一気にいただく」という意味が込められているといいます。
恵方巻きには、七福神にあやかって7種類の具材を一緒に入れます。定番の具材はかんぴょう、しいたけ煮、卵焼き(伊達巻き)、うなぎ、海老、きゅうり、桜でんぶです。
7つの具材には縁起の良い意味もあります。かんぴょうは、細長い見た目から「長寿祈願」。しいたけ煮は、しいたけのかさが陣笠(兵がカブトの代わりにかぶった笠)に似ていることから「身を守る」。
卵焼き(伊達巻き)は、黄色の色味から「金運上昇」。うなぎは、"うなぎのぼり"という言葉から「出世」。海老は、焼くと腰が曲がったように見える姿から「長生き」。きゅうりは、「九の利」という語呂合わせから「9つの利益を得る」。
春を想起させる桜色が鮮やかな桜でんぶは、鯛などの白身魚から作られることから「めでたい」という意味が込められています。
恵方巻きの正しい食べ方を紹介します。正しい手順を踏むことで、福を呼び込むことができるといわれていますよ。
恵方巻きはひとり1本、準備しましょう。福が途切れることのないよう、恵方巻きは包丁で切らずひとり1本用意することが大事です。
恵方巻きを手で持ち、その年の歳徳神がいる方角(恵方)を向きましょう。立って食べるか、座って食べるかに決まりはないので、なじみがある姿勢を選んでください。
今年の願いを頭のなかで唱えながら、恵方を向いたまま恵方巻きを最後まで食べきります。その際、食べている途中で会話を挟むと福が途切れてしまうので、黙々と食べることがよしとされていますよ。
恵方巻きを食べるときに「今年は北北西を向いて食べよう」といった会話をしたことがある方もいるのではないでしょうか。恵方は、毎年変わります。どのように恵方が決定するのか詳しくみていきましょう。
恵方は毎年異なり、干支(えと)によって決まります。干支とは、十干十二支(じっかんじゅうにし)のことで、なかでも恵方は十干の影響を強く受けます。
十干とは古代中国で生まれ、数字や方角を割り当てるために使用されています。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類それぞれに数字や方角が割り当てられ、「今年は甲」「今年は癸」と割り振られていくのです。
十干ごとに方角が割り当てられているので、たとえば「今年は壬だから北北西の方角が恵方だ」と判断することができます。
2024年〜2026年までの恵方をピックアップしました。
・2024年:東北東
・2025年:西南西
・2026年:南南東
その年の恵方を向いて願いごとをかけながら、恵方巻きを家族や友人と一緒にいただきましょう。
恵方巻きは節分の日に食べますが、節分の食べ物は恵方巻き以外にもいくつかあります。節分に食べる料理5つとその意味・由来をあわせてみていきましょう。
関西などの西日本を中心に、節分の日に食べられているのが「いわし」です。地域によってはいわしの頭に柊の枝を刺したものを飾ることも。
いわしは栄養価が高く、食べることで「体内の陰の気を消すことができる」と考えられています。そのため、無病息災を願っていわしを食べる習慣が根付いたといわれていますよ。
「福茶」とは、梅干しや塩昆布、そして豆まきで使用した豆を数粒入れて飲むお茶のことです。一年の無病息災を願う意味が込められているといいます。
「しもつかれ」は栃木の郷土料理のひとつ。節分で使用した豆や大根、にんじん、油揚げ、酒粕などを鮭の頭と一緒に煮込んで作る料理です。魔除けや厄除けといった意味が込められているといいます。
関東の一部では、節分に「けんちん汁」を食べる地域もあります。
七福神の恵比寿さまを祀る行事の際、身体を温めるためにけんちん汁を食べていた習わしが残り、寒さの残る2月の節分にもけんちん汁を食べるようになったといいます。
「節分そば」とは、節分の日に食べるそばのことです。
節分の日は立春の前日。昔は新たな年のはじまりは、立春からであると考えられていたことから、年越しそばのように長寿を願って食べられるようになったといいます。
節分の日は、歳徳神がいる方角を向いて「福を巻き込む」意味を持つ恵方巻きを食べましょう。手作りする場合には、七福神にあやかった定番の7つの具材を入れて作ってください。昔からおこなわれている伝統行事で、一年の幸福を祈りましょう。
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※商品情報や販売状況は2022年09月27日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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