ライフスタイル&ヘルス2024/12/16 更新
節分に食べるものといえば「恵方巻」。黙って一本食べきると幸福になるという説がある恵方巻ですが、その由来・ルーツをご存じでしょうか。この記事では恵方巻の発祥・歴史を紐解きつつ、誰がいつ流行らせたのかを解説。恵方巻・太巻き・巻き寿司の違いもお伝えします。
恵方巻とは、節分の日に食べる巻き寿司のこと。その年の恵方(決まった方角)に向かって、黙々と食べるのが作法とされています。
恵方巻には、七福神にあやかって7種類の具材を巻き込むのが一般的。「長生きできるように」という意味をもつかんぴょうや「金運」を意味する伊達巻など、特別な意味を持つ具材が入ります。
恵方とは、その年の金運や幸福をつかさどる「歳徳神(としとくじん)」という神様がいる方角のこと。恵方は年ごとに変わり「その方角を向いてさまざまなことをおこなうと、万事うまくいきやすい」という言い伝えがあります。
昔は恵方巻の方角だけでなく、初めてのことをおこなうときや初詣の際も、恵方を参考にしたそうです。
恵方巻を食べる際は、よそ見をせずその年の恵方を向き続ける、というルールがあります。神様にお願いをしながら黙って食べましょう。
途中で食べるのをやめず一気に食べきることも大事です。一本丸ごとを黙って食べるのは、途中で誰かと話したり、恵方巻を食べるのをやめたりしてしまうと、福運が逃げるとされているから。
御利益を得るためにも、これらの作法を意識して食べてみてください。
節分に恵方巻を食べるという風習は、いつごろ生まれたのでしょうか。実は恵方巻の起源・発祥にはさまざまな説があり、どの説が正しいのかはっきりとしたことはわかっていません。ここでは恵方巻のルーツ・由来について、有名な説をいくつか見ていきましょう。
恵方巻の由来・ルーツについては、さまざまな業界から諸説でています。古い時期にまつわる説には「戦国時代の武将が、節分の日に巻き寿司を丸かぶりをして出陣したところ、戦に勝利した」というものがあります。
また「江戸時代中期頃、節分の時期に香の物(漬物)入りの巻き寿司を切らずに食べて、縁起を担いだ」とする説も。いずれもスーパーのチラシや聞き取りが出処で、真偽のほどは定かではありません。
主要な説のひとつに「花街の遊びが恵方巻の起源」とするものがあります。明確な時期は定かではありませんが、大阪の船場(せんば)に暮らす人々は当時、芸子と巻き寿司を使った遊びをしていたそう。
その文化がしだいに人々に浸透していったのではないか......という推測に基づく説です。
江戸時代後期から明治時代初期にかけて、商売繁盛・無病息災・家内円満などを願って食べられるようになったのが恵方巻の起源とする説もあります。
この説は、大阪の商業組合が商品PRのためにつくった広告から生まれたとされています。広告には「恵方を向いて無言で丸かぶりすると幸運に恵まれる」といったことが書かれていて、まさに現在の恵方巻のイメージをあらわす内容です。
恵方巻のルーツ・由来に複数の説があるように「恵方巻を誰が流行らせ、広めたのか」という話についても諸説存在します。今のところ「この説が正しい」といったものはありませんが、ここでは主要な二つの説をご紹介します。
前述のとおり、今日の恵方巻のイメージを作ったのは「商業組合が発行した宣伝広告」という説が有力です。
1930年代には寿司屋の組合が、1970年代には海苔・厚焼の組合が、恵方巻の由来・ルーツを示すチラシを作っていたそう。そこに記載されていた「昔からの言い伝え」が、しだいに恵方巻のイメージとして広まっていったと言われています。
もうひとつ有力とされる説が「セブンイレブンが流行りを作った」というもの。1989年に広島県の一部のセブンイレブンで、節分に太巻きを売り出したのがきっかけ、とする説です。
その際に「恵方巻」という名前をつけ販売をスタートしました。それをきっかけとして知名度はだんだんと上がり、1998年には全国展開を開始。その後コンビニだけではく、スーパーやデパートでも恵方巻が販売されるようになりました。
恵方巻と太巻きは、どちらも巻き寿司の一種です。恵方巻は前述の通り「節分に食べる巻き寿司」や行事そのものを指す言葉で、太巻きは一般的に「複数の具材が入った、通常より太い巻き寿司のこと」を指します。
つまり、巻き寿司が「具材を巻いた寿司の総称」で、そのなかに「太巻き」「恵方巻」という種類があるということですね。太巻き・恵方巻は、巻き寿司の別名ともいえます。
2025年の恵方は「西南西」です。やや西向きの時計回りに255度あたりが、ちょうど良い方角となっています。2025年の節分の日付は、2021年の節分以来4年ぶりの2月2日(日)ですのでお忘れなく!
きゅうりやカニ風味かまぼこなど、定番の具材を使う基本的な恵方巻のレシピです。うなぎの蒲焼きでボリュームをプラスします。ふっくらとやわらかな脂ののった身が、リッチな風味。干ししいたけとかんぴょうの甘辛煮も奥深い味です。厚焼き卵はふわふわで食べ応えがありますよ。桜でんぶで甘味もプラスします。
レシピはこちら|macaroni
さっぱりとしたきゅうりに、ふわふわの厚焼き卵を加える恵方巻レシピ。無頭えびのぷりぷりとした弾力感が、やみつきになるポイントです。干ししいたけとかんぴょうの甘辛煮は、だし汁の風味をしっかり効かせます。酢飯のすっきりとした酸味が、具材全体を包み込んでくれるでしょう。酢飯は、焼き海苔の3/4ほどまで広げるときれいに仕上がります。
レシピはこちら|macaroni
油揚げからジュワッと染み出す、だし汁の風味がたまらない恵方巻です。焼き海苔と油揚げでくるんと巻くので、食べ応えがあります。白いりごまをちらすので、香ばしさがふわっと広がるのがポイント。カニ風味かまぼこやきゅうり、厚焼き卵などの定番具材に、満足感を得られる鶏そぼろも加えます。しょうがのアクセントを効かせるのが特徴です。
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牛こま肉を焼き肉のたれで甘辛く味付けする、スタミナ食材の恵方巻です。ゆで卵のほっくりとした食感が、ボリューム感をプラスします。玉ねぎやレタスなど、歯切れの良い食材を追加するのもポイント。ごま油やこしょうで、やみつきテイストに仕上げます。白いりごまのプチッと弾けるうま味も絶品。にんにくのおいしさが堪能できますよ。
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恵方巻の由来・ルーツには諸説あり、どの説が正しいのか定かではありません。とはいえ、長い歴史を経て現在に至るまで続いてきた文化であることは違いありません。節分には恵方巻を用意して、伝統行事を楽しんでみてくださいね。
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※商品情報や販売状況は2024年12月16日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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