ライフスタイル&ヘルス2023/11/18 更新
ワインと料理は深く結び付いており、ワインに合う料理を知れば両方のおいしさをより引き出せます。この記事ではワインのタイプ別に、ワインと相性がよい料理を紹介します。ワインをより深く楽しみたい方や、ワインと料理の組み合わせに失敗したくない方は参考にしてください。
ワインは、それだけでもおいしく楽しめるお酒です。しかし料理に合わせると味わいに奥行きが増し、料理もワインによりおいしさが引き出されます。
ワインと料理の相性はむずかしく考えがちですが、組み合わせのパターンを知っていればまず間違いありません。ここからは、一般的に相性がよいとされるワインと料理を紹介します。
白ワインは柑橘類や青リンゴ、ハーブの香りが特徴的なワインです。味わいはフレッシュで酸味あふれるものから、飲みごたえのある熟成されたものまでさまざまです。
酸味がある白ワインにはカルパッチョや刺身、寿司のような素材を活かした料理を合わせてみましょう。熟成された白ワインは、クリーム煮やバターを使ったムニエルなど、少し重めの料理がよく合います。
ここからは具体的な料理を取り上げて、白ワインとの相性を見ていきます。
魚介類を煮込んで作るアクアパッツァは、イタリア・ナポリ地方の郷土料理です。白身魚をメインにして、あさりやムール貝といった魚介類、トマトなどの野菜を加えて作ります。
白ワインやオリーブオイルなどを使ってシンプルに味付けしますが、味わいはうまみたっぷりです。
アクアパッツァには、柑橘類の香りやミネラル感のある白ワインがよく合います。簡単に作れるため、日常の食事にもおすすめですが、見た目が豪華なのでおもてなしの料理にもぴったりです。
ローズマリーやタイムなどの香りを移したオリーブオイルで鶏肉を焼けば、かぐわしい香りに食欲がそそられる鶏肉のハーブ焼きが作れます。
鶏肉のハーブ焼きとハーブの香りを感じる白ワインは、間違いのない組み合わせです。酸味のあるワインを合わせれば、鶏肉にレモンを絞るような感覚でさっぱりと食べられるでしょう。鶏肉を焼くだけで作れるため、気取らない日々の食事にぴったりです。
小麦粉をまぶした白身魚をたっぷりのバターで焼き、リッチな味わいに仕上げるムニエルは、代表的なフランス料理のひとつです。ムニエルにするのは舌平目やカレイ、タラ、カジキなど淡白でくせのない魚をおすすめします。
複雑な香りと味わいが楽しめる熟成された白ワインは、ムニエルに使われるバターの風味とよく合うでしょう。フレッシュな白ワインよりも高価であることが多いため、特別な日のディナーにいかがでしょうか。
赤ワインでは、重厚感や渋み、コクの強さを表現する「ボディ」という言葉が使われます。
フルボディの渋みが強く濃厚な赤ワインは、ソースを使った肉料理が好相性。渋みが少なく軽い赤ワインはライトボディといわれ、魚介類や野菜料理、生ハム、チーズとよく合います。中間的なミディアムボディの赤ワインは、肉のローストやトマト煮込みなど幅広い料理と合わせられます。
ここからは、赤ワインと相性がよい料理について見ていきましょう。
トマトをベースに、豚バラ肉の塩漬けであるパンチェッタと玉ねぎ、羊乳から作られるペコリーノロマーノチーズを加えて作るパスタがアマトリチャーナです。イタリアのほぼ中央に位置するアマトリーチェという町が、パスタの名前の由来となっています。
トマトの酸味でさっぱりしていながら、パンチェッタの塩気とうまみ、チーズのコクでほどよく食べごたえのあるパスタです。
アマトリチャーナは、フレッシュさを感じるライトボディの赤ワインによく合います。手早く調理できるため、休日のランチに作り、昼からワインを楽しむのもよいでしょう。
日本の家庭料理である肉じゃがは、じゃがいもなどの野菜と肉を煮込み、砂糖やしょうゆ、みりんで甘辛く味付けして作ります。
赤ワインに合うのか疑問に思うかもしれませんが、実はほどよく渋みを感じるミディアムボディの赤ワインと好相性です。じゃがいもやにんじんなどの野菜に合わせて、土っぽい香りがある赤ワインを合わせるのもよいでしょう。
肉じゃがは家庭料理なので、日常の食卓で気軽に赤ワインと合わせてみてください。
ビーフシチューは牛肉をデミグラスソースなどで煮込んで作る、洋食店などで人気のメニューです。野菜のうまみやハーブの香りが溶け込んでいるため、重厚かつ複雑な味わいを楽しめます。
ビーフシチューのどっしりした味に合わせて、フルボディの赤ワインを選びましょう。作るのに手間がかかる料理なので、記念日などの特別な日に、値が張る赤ワインと合わせてみてください。
ロゼワインはすっきりドライなものから、果実味豊かな甘口までさまざまです。
白ワインと赤ワイン、両方の要素を持つロゼワインは、多様な料理と合わせられます。とくにワインと色合いが近いエビやカニ、サーモン、生ハムとは好相性。
トマトソースや醤油を使った料理、辛味のある料理ともよく合います。中華料理やエスニック料理とのペアリングにも挑戦してみてください。
ここからは、おすすめの料理とロゼワインとの相性を見ていきます。
サーモンに薄力粉や卵、パン粉の衣を付け、こんがり揚げて作ります。さわやかにレモンを絞ったり、コクのあるタルタルソースを付けたりして食べるとおいしい料理です。
色が似ているサーモンとロゼワインは、おすすめの組み合わせです。辛口のロゼワインと合わせれば、油で揚げたフライもさっぱりと食べられるでしょう。
休日のランチや親しい友人との食事で、ロゼワインと一緒に食べてみてはいかがでしょうか。
脂がのり、こってりとした味わいを楽しめる鴨肉を焼いたシンプルな料理。鴨は肉質がやわらかく、脂が口の中で溶けるため、口当たりがよく人気が高いジビエです。
鴨肉の甘味を感じる脂には、白ワインと赤ワイン両方の特性を合わせ持つロゼワインをおすすめします。ロゼワインのほどよい果実味が鴨肉の脂に寄り添いつつ、酸味のおかげですっきりと食べ進められるでしょう。
ロゼワインと鴨のローストは特別な日のディナーや、おもてなしの食事にぴったりの組み合わせです。
エビチリの名前で親しまれている中華料理店の定番メニューですが、実は四川料理をもとに日本でアレンジされた料理です。エビに衣を付けて炒め、豆板醤とケチャップを使ったソースを絡めて作ります。
エビのうまみや豆板醤の辛味、ケチャップの甘酸っぱさはロゼワインとよく合います。中華料理店でワインを飲む機会があれば、ぜひ試してみてください。
スパークリングワインの特徴は、発泡性があることです。泡とともにシャープな酸味や、甘みのある味わいを楽しみましょう。
スパークリングワインは基本的に、どのような料理とも相性がよいとされています。なかでも泡とよく合うのが、天ぷらやフリットです。酸味があるため、白身魚などの魚介類もおすすめです。甘口であれば生ハムやチーズ、フルーツとも合うでしょう。
ここからは、スパークリングワインと一緒に楽しみたい料理を紹介します。
イタリアで生まれたフリットは、卵白を泡立てたメレンゲを使い、軽い食感に仕上げた衣が特徴の揚げ物です。イカ以外にもエビや白身魚などの魚介類、野菜やきのこ、肉でもフリットは作れます。
フリットのさっくり軽い衣は、スパークリングワインの活き活きとした泡と好相性です。油っぽさを感じることなく、フリットをすっきりと食べられるでしょう。
魚介類の具材に合わせるなら、熟成されたものよりもフレッシュなスパークリングワインがおすすめです。軽いおつまみとしてフリットを食べながら、気楽にスパークリングワインを楽しんでください。
アヒージョは、オリーブオイルでにんにくや魚介類、肉類、野菜などを煮込んだスペイン料理です。具材もおいしく食べられますが、にんにくの香りや具材のうまみが溶け込んだオイルをバゲットに浸して食べると、なんともいえないおいしさを感じます。
オイルをたっぷり使った料理なので、スパークリングワインと合わせてさっぱり食べるのがよいでしょう。オリーブオイルで煮込むだけで簡単に作れるアヒージョは、家庭で気軽にスパークリングワインを楽しみたいときにおすすめの料理です。
バターの豊かな風味とさっくりとした食感を楽しめるクロワッサンは、具材をサンドしてもおいしく食べられます。新鮮なフルーツや生クリームを挟めば、スイーツ感覚で楽しめるサンドイッチの完成です。
クロワッサンの皮のパリッとした食感は、スパークリングワインの弾ける泡と似ています。フレッシュなスパークリングワインであれば、甘酸っぱいイチゴやキウイをサンドするのがおすすめです。
熟成されたスパークリングワインを合わせるなら、白桃や洋梨など主張の少ないフルーツを選び、クロワッサンとの相性を楽しむとよいでしょう。軽いランチやパーティーで提供するおつまみにおすすめです。
カプレーゼは手軽に作れるうえに、テーブルを華やかに演出できる定番の前菜料理です。トマトの酸味や甘み、バジルのさわやかな香りは、白ワインの味わいに共通します。
とくに、ハーブのような風味を感じる白ワインとよく合うでしょう。カプレーゼに塩を振るように、ミネラル感のあるワインを合わせるのもおすすめです。
詳しいレシピはこちら|macaroni
辛口の白ワインと白身魚のカルパッチョは、失敗の少ないペアリングといえるでしょう。カルパッチョの仕上げにレモンを絞る感覚で、柑橘類の風味を感じるフレッシュな白ワインを合わせてみてください。
白ワインのさわやかな味わいで、魚の繊細な風味が際立ちます。レシピで紹介している鯛のほか、ヒラメやスズキもおすすめです。
詳しいレシピはこちら|macaroni
鶏肉に加えてなすとズッキーニ、トマトが入った、見た目にもボリューム感のあるひと品です。レモン果汁と白だしでシンプルに味付けするので、さわやかな酸味のある白ワインがよく合うでしょう。
また野菜を思わせる青みを感じるワインや、ハーブ感のあるワイン、ほどよく苦味のあるワインも夏野菜に寄り添います。
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カニのうまみと濃厚なクリーム、なめらかな口当たりで贅沢な気分に浸れる料理です。バターの風味を感じるコクのあるクリームには、樽熟成された白ワインがよく合います。
また魚介類を使っているため、ミネラル感のある少し重めの白ワインも好相性。白ワインの酸味で、油っぽさが気になる揚げ物もあっさりと食べられるでしょう。
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加熱したじゃがいもをつぶして、生ハムや粉チーズを混ぜ合わせ、ボール状に成形して揚げるひと品。カリッと揚がった外側と、中のほくほくした食感の違いがたまらない、カジュアルなおつまみです。
合わせるのは渋みの少ない、ライトボディの赤ワインがおすすめです。生ハムやチーズの塩気で、ワインが止まらなくなるしょう。
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豚のブロック肉を大胆に使い、低温のオーブンでじっくり火を入れるローストポークです。たっぷりの野菜とともに焼くと、見た目も豪華で、人が集まる場面の料理にぴったりで。
ミディアムボディの赤ワインを合わせれば、肉も野菜もおいしく食べられます。豚肉の脂身も、赤ワインの渋みや酸味でさっぱり洗い流されるでしょう。
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豚バラ肉を甘辛いタレでじっくり煮込む豚の角煮は、和食の定番料理です。醤油と砂糖を使った和の味わいは、赤ワインともよく合います。
ジューシーな脂身と甘みのある濃厚な味付けには、果実味豊かな赤ワインがおすすめです。ベリージャムを思わせるような濃いめの赤ワインであれば、こってり甘辛い味わいにも負けません。
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ハヤシライスは、牛肉や玉ねぎをデミグラスソースなどで煮込んだ、日本発祥の料理です。牛肉や野菜のうまみが凝縮されたハヤシライスには、ミディアムボディの赤ワインを選んでみましょう。
フルボディの赤ワインでも、ほどよく果実味がある重すぎないものであれば、濃厚でコクのあるハヤシライスと一緒に楽しめます。
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いちじくと生ハムを使った、華やかなサラダです。ロゼワインといちじく、生ハムは淡い色が似ているため、味わいも好相性。
果実味のあるロゼワインを合わせれば、いちじくの甘みが調和するとともに、生ハムの塩気で果実味が引き立ちます。生ハムに脂を感じても、ロゼワインのほのかな渋みですっきりと食べられるでしょう。
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タイを代表する料理のひとつであるトムヤムクンは、酸味と辛味が特徴的な、エビが入ったスープです。懐の広いロゼワインなら、個性的な味わいのトムヤムクンとも合わせられます。
ロゼワインの酸味がトムヤムクンに寄り添いつつ、果実の甘みで味わいがまとまります。とくに、渋みの少ないロゼワインがおすすめです。
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ラザニアは、ソースとシート状のパスタを交互に重ねて、オーブンで焼いて作ります。肉感のあるミートソースや、クリーミーなホワイトソースを使ったラザニアには、幅広い料理に対応できるロゼワインがぴったりです。
ワインのほどよい渋みや酸味で口の中がリセットされて、こってりした料理でも最後までおいしく食べられます。
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トマト煮込みは、加熱されてまろやかになったトマトの酸味や甘み、鶏肉のうまみが楽しめる料理です。トマトや鶏肉の軽やかな味わいには、ほどよい酸味と豊かな果実味、軽い渋みのあるロゼワインが最適です。
煮込みにハーブを効かせたり、生のトマトで作ったりしてアレンジしても、ロゼワインを合わせれば間違いありません。
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とうもろこしの実をはずし、青のりを加えた衣を絡める、かき揚げのような天ぷらです。とうもろこしの甘みと、青のりの香りが絶妙にマッチします。
さくさくとした軽い食感の衣には、スパークリングワインの弾ける泡がよく合います。フルーティーな果実味のあるタイプであれば、とうもろこしの甘みとも調和するでしょう。
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2種類のグレープフルーツとアスパラガスを使ったサラダに、甘みのあるドレッシングをかけて食べます。柑橘系のフルーツには、同じく柑橘類の風味を感じるスパークリングワインを合わせましょう。
ほのかな苦味をともなうフレッシュなグレープフルーツと、爽快な辛口スパークリングワインはぴったりの組み合わせです。
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魚介類には白ワインを合わせたくなりますが、スパークリングワインも試してみてください。ミネラル感のあるスパークリングワインは、塩気のあるあさりと好相性です。
あさりのうまみは濃厚なので、食べ続けるとしつこく感じてしまいがち。しかしスパークリングワインを合わせれば、清々しい泡で最後まで飽きずに食べられるでしょう。
詳しいレシピはこちら|macaroni
ワインと料理をうまく組み合わせると、相乗効果で互いのおいしさをより引き出せます。相性を考えるのはむずかしいと思うかもしれませんが、ワインや料理の特徴をつかめば、紹介したメニュー以外でもうまく合わせられるでしょう。この記事を参考にして、おいしい関係で結ばれたワインと料理を楽しんでください。
※商品情報や販売状況は2023年11月18日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。
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