ライフスタイル&ヘルス2023/2/17 更新
たくさんの種類が出回っているチョコレート。チョコレートが大好き!そんな方でも名称別のチョコレートの違いや、詳細を知っている方は少ないのではないでしょうか?
この記事では、各チョコレートの違いや分類基準など、知っているようで知らない、チョコレートの種類に関する知識を詳しく、そして分かりやすく解説します。
何気なく使っている「チョコレート」と言う名称。実は明確に定められた基準をクリアした商品のみに与えられることはご存じでしょうか。また「準チョコレート」という名称もあり、「準って何?」と「チョコレートじゃないの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
この「チョコレート」や「準チョコレート」という呼び名は、消費者庁および公正取引委員会の認定ルール「チョコレート類の表⽰に関する公正競争規約」で決められた種類別名称。チョコレートを原材料やその配合比率によって分類し、基準をクリアしたものだけが使用できるのです。
そしてこの分類の決め手は「カカオ分」の含有量。まずは分類の要であるカカオ分とは何かを解説していきます。
カカオ分とは、チョコレートの主原料「カカオ豆」由来成分の割合のこと。具体的には「カカオニブ」、「カカオマス」、「ココアバター」、「ココアケーキ」、「ココアパウダー」の合計量の比率(水分を除く)で、この5種類のカカオ成分がチョコレートの大枠を構成します。それぞれの成分の詳細は以下の通りです。
カカオ豆の中心・胚乳(はいにゅう)を焙煎したもの。チョコレートの香りやほろ苦さを生み出す。
カカオニブをすりつぶし、ペースト状にしたもの。
カカオ豆から抽出される油脂分。胚乳部分に特に多く含まれる。チョコレートのなめらかな舌触りを生み出す。
カカオマスから脂肪分の一部を取り除いた固形状のもの。
ココアケーキを粉砕し、パウダー状に加工したもの。
上記のカカオ分に関する知識を踏まえたうえで、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」によって分類されるチョコレートの種類をご紹介していきます。
チョコレート類の表示に関する公正競争規約について、詳細はこちら
私たちが口にするチョコレートは、「チョコレート」、「準チョコレート」、「チョコレート菓子」、「準チョコレート菓子」の4つに分類されます。以下で詳しく解説しますが、チョコレート製品のベースとなる生地に、カカオ分がどれだけ含まれているのかが分類基準となります。
チョコレート製品の原材料表示を見ると、「名称」という欄にこのチョコレートの分類が書かれており、一般的なチョコレートの製品名とは別に記載されています。もし手元にチョコレートがあるなら、ぜひ確認してみてくださいね。
・カカオ分が35%以上
・カカオ分が21%以上で、カカオ分と乳固形分※の合計が35%以上
上記のいずれかを満たしたチョコレートのベースとなる生地(以下チョコレート生地)が、全重量の60%以上。
また、カカオ分のうちココアバターが18%以上、もしくは乳固形分を使用する場合は、乳脂肪が乳固形分の3%以上であるもの。
※牛乳から水分を除いた全栄養成分
・カカオ分が15%以上
・カカオ分が7%以上で乳固形分が12.5%以上
上記のいずれかの条件を満たした準チョコレート生地が、全重量の60%以上。
また、カカオ分のうちココアバターが18%以上、もしくは乳固形分を使用する場合は、乳脂肪が乳固形分の3%以上であるもの。
チョコレート生地、また準チョコレート生地が全重量の60%未満のチョコレート加工品。
また、私たちがチョコレートの分類として普段使用している「ダークチョコレート」や「ミルクチョコレート」のような名称は、種類別分類の大きな枠組みの中で、主に商品名として付けられるもの。あくまで販売の際のルールではありますが、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で定められているものもあるので、以下で簡単に解説していきます。
混じりっけのなさをイメージするピュアチョコレートや純チョコレート。この「ピュア」や「純」という表示をするには、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で定められたいくつかの条件を満たしたものに限られます。以下に条件の一部を簡単に記載します。
・カカオ分のうち、カカオマスとココアバター、またはココアバターのみを使用している
・ココアバターの他には乳脂肪のみを脂肪分として使用している
・糖類はショ糖のみで、使用量が全重量の55%以下
カカオ成分の内、一般的にカカオマスが40~60%のチョコレート(例外もあり)。ミルク(乳製品)※が入らないことが特徴で、芳醇な香りとほろ苦さが魅力です。以下の表示もダークチョコレートと同義とみなします。
・ビターチョコレート
・ブラックチョコレート
・スイートチョコレート
※全脂粉乳、脱脂粉乳、クリーム粉乳
ミルク(乳製品)の入ったクリーミーなチョコレート。ミルクチョコレートとして表示するためには、カカオ分が21%以上(ココアバターが全重量の18%以上)、乳固形分が14%以上(乳脂肪が全重量の3%以上)含まれている必要があります。
甘くミルキーな白色のチョコレート。ココアバターを主原料とし、ミルク、砂糖などを加えて作ります。チョコレート色のもとになるカカオマスが入らないため、やさしい乳白色に仕上がります。
これまで解説してきたチョコレート以外にも、チョコレート製品の呼称は数多く存在します。そのなかでも日常生活でよく見かけるチョコレートの違いを、原料そして形状別に解説します。
ココアバターが含まれていない(含まれていてもごく少量)チョコレート。一般的にツヤのあるチョコレートに仕上げるにはテンパリング(温度調節)が必要ですが、洋生チョコレートはテンパリング不要でつやのある仕上がりになるのが特徴です。主に上掛けやデコレーションに使用します。
高級チョコレートの相称のように使われることの多いクーベルチュール。実はココアバターの含有量の多い(国際規格では31%以上)チョコレートを指します。「クーベルチュール」とはフランス語で「毛布」や「覆うもの」を意味し、ココアバターの多さから流動性が高く扱いやすいのが特徴です。チョコレート細工やボンボンショコラの上掛けにも適しており、プロも愛用するチョコレートです。
近年よく耳にするようになった「シングルオリジン」とは、単一品種、単一生産地(オリジン)のカカオのみを使用したチョコレートのこと。コーヒー豆のように、カカオの風味や味わいは育った気候や環境によって異なります。カカオの個性を最大限引き出し、ダイレクトにカカオ本来のおいしさや奥深さを楽しめるのが特徴です。
チョコレートを薄い板状にしたもので、コンビニやスーパーでも売られている身近なチョコレート製品です。チョコレートバーとも呼ばれます。板状のチョコレートの中にクリームやコンフィチュール、ナッツが入ったものは「シェル(殻)チョコレート」と呼ばれます。
溶かしたチョコレートに温めた生クリームを加えて乳化させたもの。とろけるなめらかな食感が魅力で、そのまま食べて楽しむのはもちろん、ケーキのパーツとしても使用されます。
上記のガナッシュに洋酒などを加えて固め四角くカットし、ココアや粉糖をまぶしたチョコレート製品。スイス発祥の「パヴェ・オ・ショコラ(石畳チョコレート)」をベースにしつつ、日本で独自の発展を遂げたことから、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で生チョコレートと表示するための基準が設けられています。
ボンボンショコラとは、一口サイズのチョコレートのこと。チョコレートシェルにキャラメルやコンフィチュールを詰めたものや、丸めたガナッシュをチョコレートでコーティングしたトリュフもボンボンショコラの仲間です。
ローストしたナッツに砂糖を加えてペースト状にし、チョコレートを混ぜ合わせたチョコレート菓子。流動性の高いジャンドゥーヤは製菓材料としても使用されます。香り高いナッツの風味とチョコレートの相性が抜群で、ヘーゼルナッツの産地、イタリア・ピエモンテ州トリノのチョコレート会社「カファレル」の職人が考案したと言われています。
私たちの身近なスイーツ、チョコレート。知っているようで知らないチョコレートの知識を増やせば、今までよりももっとチョコレート選びが楽しくなるはず。今回ご紹介したチョコレートの分類やそれぞれの違いを参考に、ぜひ自分にぴったりのチョコレートを見つけてくださいね。
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※商品情報や販売状況は2023年02月17日時点でのものです。
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