4月に入り、過ごしやすい季節になって参りました。マスクの着用も自由になり、会食や飲み会に参加することも多くなりそうです。

なんとなく毎日アルコールを飲んでいる方、外食するとアルコール量が増える方など酒量は人それぞれですが、一般的に「節度のある飲酒」レベルの人は酒量を減らす必要はないと言われています。ですが生活習慣病といわれる高血圧症や脂質異常症、高血糖、内臓脂肪の蓄積、脂肪肝は、お酒の飲みすぎが関与している場合が多数見られますので注意が必要ですので、今回はそのあたりのお話をしたいと思います。

飲酒量の多いお客様からのご相談の中に、「中性脂肪が高いので、毎日のお酒を減らすように言われている」「血圧は高め、お酒を飲むときはごはんを食べない」「減らそうと思っても、減らせないね」といったことが多々あります。好きなものをや習慣化しているものを指摘を受けたからと言って減らすのはなかなかできないものですよね。そこで、アルコールが身体に与える影響を改めて知っていただき、減酒が必要な方はどのように目標をたて実行に移せば良いかを考えてみましょう。

アルコールが身体に与える影響

アルコールの飲みすぎにより臓器にいろいろな病気が起こりますが、なかでも「肝臓病」は最も高頻度で、かつ重篤にもなる病気です。肝臓は沈黙の臓器と呼ばれていて肝障害の症状が出た時は既に、肝機能がかなり悪化していることになります。

飲みすぎによりまずリスクが高まるのが、脂肪肝です。一部の人はその後アルコール性肝炎、肝硬変へと進行していきます。日本ではアルコール性肝炎でなくても肝臓が繊維化して硬くなる肝繊維症が多く、さらに飲み続けると肝硬変へと進行します。

肝臓は生命活動を維持するために重要となる、多くの機能を担っています。その主な機能には、血流の調整や血液凝固、ホルモンのコントロール、脂肪分解に必要な胆汁の生成、たんぱく質・糖質・脂質の合成や分解、ビタミンやミネラルの貯蔵、栄養素の代謝と分解の解毒があります。アルコールの分解も肝臓の働きによって行われるため、飲酒量が増えるほど肝臓への負担も大きくなります。

アルコール性肝障害は一般的に飲酒量が多いほど、飲酒期間も長いほど進行しやすいのですが、若年の肝硬変や女性の中には比較的少ない飲酒量で短期間に肝硬変になる人がいるなど個人差や性差が大きい病気です。

長期の多量飲酒では肝臓だけでなく、糖尿病やすい炎などのすい臓の障害、循環器系、消化管、脳、抹消神経障害など全身の臓器に障害が現れます。

出典:日本医事新報 4050号(2001年)から引用

酒量を減らすための方法

改善目標は、あいまいな目標より具体的な目標にしましょう。

例えば、達成されるべき1日または1週間のドリンク数を決めたり、飲酒日数を決めたりすることです。まずは、ご自身の飲酒日数、飲酒量、多量飲酒日数などを確認してみてください。飲酒量について、ドリンク数で評価すると減酒する際に目標が立てやすくなります。

また、ごはんを抜いて飲酒する方や食事量を減らして飲酒しておられる方は、食事を適量摂るようにすることで酒量を減らすことも可能です。実際、晩酌でごはんを食べずにおつまみだけ食べていた方が、ごはんも一緒に食べるようになり酒量が減ったというお声もありました。

その他にも、のどが渇いている時にアルコールを飲まない、他の人のペースに合わせず自分のペースでゆっくり飲む、二次会への参加、はしご酒をやめるなどの方法があります。

休肝日を設けましょう

健康を維持・増進するため、生活習慣病を予防するためには1日あたり日本酒1合程度までの飲酒量に留め、加えて週1回以上の休肝日を設けることが望まれます。アルコールには依存性があるため毎日お酒を飲む習慣を続けているうちに、だんだん飲酒量が増えてしまうおそれがあります。休肝日を設けることによってアルコール摂取量を抑制しアルコール依存症のリスクも軽減されます。

休肝日をつくるだけで肝機能が回復するといった科学的根拠は認められていません。ですが「飲酒の総量をコントロールするための現実的な手段」として休肝日を設けることは意味があると言われています。

日本酒1合換算てどれくらい?

参考資料:大阪がん循環器予防センター 気になる健康のこと

楽しくお酒を飲むことは、日ごろのストレス解消にも繋がります。美味しいお酒を飲むためには、あえて適度にお酒を控えることが必要です。ご自身の身体と健康を大切にしましょう。

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参考資料:厚生労働省e-ヘルス

※商品情報や販売状況は2023年04月06日時点でのものです。
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