さまざまな種類がある「砂糖」。特に「上白糖」と「グラニュー糖」を常備している方も多いですよね。しかし、具体的に何が違うのか意外と知られていません。この記事では、上白糖とグラニュー糖の違いについて紹介します。

上白糖とグラニュー糖の違いをチェック!

木のテーブルの上のグラニュー糖が盛られた器と木製スプーンが置かれている。

iStock.com/Liudmila Chernetska

どちらも料理やお菓子作りに欠かせない存在。それぞれの特徴を知って日頃から使い分けていますか。両者は製造工程が少し異なるため、味わいや質感に差異が見られるのです。使い分けや代用手段も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

上白糖とグラニュー糖は同じもの?

グレー色の木のテーブルにサトウキデと白砂糖が置かれている。

iStock.com/Everyday better to do everything you love

まずは、製造方法やおおまかな特徴を確認しましょう。

上白糖は「ソフトな質感、何にでも使える」

上白糖はサトウキビや甜菜から作られる原料糖の結晶を精製して作られます。そして、製造過程の最終段階においてビスコと呼ばれる糖液(ブドウ糖と果糖の混合糖液)が加えられるため、強い甘みとしっとりとした質感が特徴です。

料理からお菓子作り、飲みものなど幅広く使われています。ほぼ日本のみで使われ、日本国内で一番人気のある砂糖です。

グラニュー糖は「サラサラとして溶けやすい」

グラニュー糖は原料糖を精製しただけで、純度が高く、上白糖のように糖液を含みません。結晶が大きく、サラサラしていてクセのない甘さが特徴液体に溶けやすく、コーヒーや紅茶などの飲みものに入れるのに向いています。世界中で広く使われており、海外で砂糖と言えばグラニュー糖です。

上白糖とグラニュー糖の違い

ココアパウダー、砂糖と小麦粉が入ったボウルを混ぜている女性の手。

iStock.com/iprogressman

次に、味わいや向いている料理、重量の違いについて詳しく掘り下げていきます。

味わいの違い

上白糖はコクがあり、濃厚な甘さが特徴。そのため料理に甘みだけでなく深みを加えたい場合に適しています。料理にもお菓子作りにも幅広く使える万能な砂糖です。

一方、グラニュー糖はクセのない、淡白な甘さが特徴。素材の風味を活かしつつ、甘みを加えたい場合に向いています。コーヒーや紅茶といった香りや風味をしっかりと味わいたい飲みものにもおすすめです。

相性のいい料理の違い

上白糖は製造過程で糖液を加えるため表面に水分が保持され、ソフトな質感になります。そのため羊羹や饅頭、カステラなどしっとり感のある和菓子と相性抜群です。また、焼き色を濃くする料理やお菓子にも上白糖がぴったり。

グラニュー糖は溶けやすくダマになりにくいため、お菓子作りによく使われます。クッキーやタルトなどサクサクやザクザクとした食感の焼き菓子に好適。卵白や生クリームを泡立てるときに使うと、きめ細かくきれいに作れますよ。

重量の違い

上白糖とグラニュー糖では、同じ体積でも重量に違いが見られます。例えば、上白糖は大さじ1杯が9gなのに対し、グラニュー糖は11〜13g。この差は、上白糖の結晶がグラニュー糖よりも小さいからです。

結晶が小さいほど同じ体積の中に多くの結晶が含まれますが、そのぶん結晶間には空気が多く含まれるため、全体の重量は軽くなります。砂糖の分量を正確に測りたい場合は、重量の違いを考慮して調整してください。

上白糖とグラニュー糖に関するよくある疑問

クエスチョンマークが描かれた木製キューブが5個並べられている。

iStock.com/patpitchaya

上白糖とグラニュー糖はお互いに代用できる?

上白糖とグラニュー糖は、製造工程が途中まで同じで近い味わいを出せるため基本的には代用が可能

ただし、先にも述べたように重量が異なります。上白糖の代わりにグラニュー糖を使う場合は、量を控えめにしておくのがおすすめ。

また、上白糖は濃厚な甘さを持つためグラニュー糖では物足りなさを感じるかもしれません。その場合は少量ずつ加えて味を調整してください。

上白糖とグラニュー糖がないときは何で代用したらいい?

家庭にある甘味料を使ってみましょう。例えば、みりんはふくよかで上品な甘みがあり、料理にコクや深み、艶を与えてくれます。上白糖の代わりにみりんを使うなら、上白糖大さじ1杯に対して、みりん大さじ1.5杯が目安

はちみつは強い甘みがあるため、代用する場合は、はちみつの量を7〜8割程度に抑えてください。ただし、煮物との相性はいいですが、焼き色が付きやすく、生地がうまく膨らまない可能性があるためお菓子作りには向いていません。

上白糖とグラニュー糖はどちらが甘い?

より強い甘さを感じられるのは上白糖です。両者ともサトウキビや甜菜から作られる点で共通しているものの、上白糖は製造過程の最終段階において砂糖の結晶に糖液を振りかけます。表面に糖液がついているため、上白糖はグラニュー糖よりも強い甘みを持つのです。

上白糖と三温糖の違いは?

三温糖は上白糖を作る際に出る糖液を煮詰めて作られ、淡い茶褐色をしています。糖液を煮詰めてカラメル化させることで香ばしい風味が生まれ、料理に深みやコクが加わるのです。

上白糖と同じく、三温糖も大さじ1杯あたりの重量は9g。三温糖はその製法からくる独特の風味や強い甘みが特徴です。煮物や照り焼きに使えば、濃厚かつコクのある味わいを感じられますよ。

上白糖とグラニュー糖の違いを知って使い分けてみよう

上白糖とグラニュー糖は外見が似ている一方で、味わいや性質には違いがあります。日頃からどちらかのみを使っていたという方も少なくないはず。ご紹介した豆知識を参考に、ぜひ一度、両方の砂糖を使ってみてください。

※商品情報や販売状況は2024年05月10日時点でのものです。
現在の情報と異なる場合がございますが、ご了承ください。