退職や引っ越しなど、大切な人が遠くへ旅立つときには餞別を贈りたいですよね。しかしいざ渡すとなると、「マナーがわからない......」なんてこと、あるのではないでしょうか?こちらの記事では、餞別の金額相場・渡し方・のしについて解説。おすすめギフト3選もあわせてお届けします。

餞別の意味とは?

青い空に、タンポポの綿毛が風になびいている

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「餞別(せんべつ)」とは、転勤・退職・引っ越し・旅行・留学などの理由で遠くへ旅立つ人に対し、金品を贈ることです。「餞別」の「餞」の字は「はなむけ」とも読み、餞別のことを「はなむけ」と呼ぶこともあります。

「はなむけ」は、「馬の鼻向け」という言葉が語源。かつて移動手段が馬だった時代に、旅人の無事を祈願し、馬の鼻先を目的地の方角へ向けていたならわしに由来すると言われています。このことがのちに、旅立つ人に感謝やエールを込めて、贈り物をする風習につながっていったと考えられているのです。

餞別に渡すものは?

ピンクのリボンがついた白いギフトボックスと、ピンクのバラの花束

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餞別は現金が一般的ですが、品物を贈っても構いません。その時々のシチュエーションに合わせてお選びください。

たとえば旅行や留学の場合は、旅費の足しにしてもらえるよう、現金を渡すのが定番。退職の餞別には、記念に残る品や、花束・お菓子などがよいでしょう。転勤ならビジネスグッズ、引っ越しの場合は生活用品が喜ばれます。

ただし品物のなかには、餞別に適さないものがあるので注意が必要です。

一例を挙げると、ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書き、「手切れ」を連想させるため避けたほうが無難と言われています。ペーパーナイフや包丁などの刃物も、「切る」につながるのであまりふさわしくありません。日本茶は香典返しに使われることが多く、縁起があまりよくないとも。お花のシクラメンは、名前から「死」や「苦」を思わせるということで、餞別には不適切です。

なお、目上の人に対して個人的に餞別を贈りたい場合、現金を渡すのはマナー違反とされています。品物を選びましょう。

餞別の金額の相場

餞別の金額の相場は、現金・品物、どちらの場合も同じです。退職や引っ越しなど、渡すシーンで異なります。また、連名にするのか個人で贈るのかにより変わるので、以下を目安にしてください。

転勤・一般的な退職の場合

連名:ひとりあたりの負担額5003,000
個人:3,0005,000

定年退職の場合

連名:ひとりあたりの負担額1,0005,000
個人:5,00030,000

引っ越し・旅行・留学の場合

連名:ひとりあたりの負担額3003,000
個人:1,00030,000

餞別を渡すときのマナー

ワインカラーのリボンがついたギフトボックスを、女性から男性へ手渡ししている

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渡す時期・タイミング

転勤や退職などのビジネスシーンなら、その方と会う最後の機会に渡すのがベストです。早すぎると感動が薄れてしまったり、その後顔を合わせるたびに気遣いをさせてしまったりします。タイミングとしては、ご本人が最後の挨拶をしたあとがよいでしょう。

引っ越し・旅行・留学の場合、旅立ちの当日は慌ただしいので、前日までに渡すと親切です。現金ではなく品物を贈るなら、荷物に梱包できるよう、荷造りを終えられる前に贈ってください。

のしの表書き

転勤・一般的な退職の場合

「御餞別」と書くのが主流です。ただし、目上の人に個人で贈る場合、「御餞別」は失礼にあたるので「おはなむけ」としましょう。

定年退職の場合

「祝定年御退職」「御退職御祝」「御礼」「御祝」のいずれかがベターです。個人で贈る場合は「おはなむけ」でも構いません。

引っ越し・旅行・留学の場合

「御餞別」とするのが一般的。相手が目上の場合は、「おはなむけ」にしてください。住宅購入による引っ越しでしたら「新築祝い」や「御引越御祝」にしてもOKです。

水引

水引は大きく分けると「蝶結び」と「結びきり」の2種類があります。「蝶結び」はほどいて何度でも使えるため、何度あってもよい喜ばしいことに用いるのがマナー。よって餞別の水引は、「紅白蝶結び」が基本です。

ただし、結婚退職の場合に渡す場合は例外となります。結婚は一度きりにしたいお祝い事なので、ほどいて使いまわすことのできない「紅白結び切り」を使用しましょう。

お札の入れ方

餞別を現金で渡す場合は、新札が好ましいとされています。しわしわで汚れたものより、ピンとした新しいお札をもらったほうが、贈られる側も気持ちがよいはずです。必ずというわけではありませんが、門出を祝福する想いを込めて、ぜひ新札をご用意ください。

のし袋に入れる際は、袋の表側にお札の肖像画がある面を向け、肖像画が上にくるようにしましょう。

餞別のおすすめギフト3選

1. 「阪急の和洋酒セレクション」丹波ワイン すめらぎ -皇- 赤・白ワインセット

茶色い化粧箱に赤ワインと白ワインのボトルが入っている
4,180円

お酒を贈るなら、「阪急の和洋酒セレクション」より、こちらのワインセットがおすすめ。「京都の食文化に合うワイン」をテーマに、和食材との相性を突き詰めたひと品です。ほどよい酸味が楽しめる赤と、辛口で繊細な白の2本組み。シックな化粧箱入りで、ギフトに重宝します。退職・転勤・引っ越しと、あらゆる餞別にぴったりです。

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2. 「アンティカイタリアーナ」イタリア・プーリア州産オリーブオイル『チェント・グラン・クリュ』(ギフトボックス入り)

白いボトルに入ったオリーブオイルが、紅白のギフトボックスに収められている
5,088円

グルメ家さんやお料理好きの方には、ちょっぴりリッチなオリーブオイルなんていかがでしょう?本場イタリア・プーリア州で、100年以上の歴史を持つ「コンジェディ社」製です。これまでに数々の受賞歴があり、国内外で高い評価を得ている逸品。青りんごのようなフルーティーさが楽しめます。

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3. 「丹波屋」千代に八千代に

木箱に入った松茸と昆布の佃煮
3,240円

厳選した松茸を大きく切り、北海道産羅臼昆布と合わせた佃煮です。じっくり時間をかけ、少量ずつ手作りで炊き上げているこだわり仕立て。木箱の天面には「千代に八千代に」の金箔文字が入っています。新たな門出を祝うのにふさわしい珠玉の品です。

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餞別はマナーを押さえてスマートに渡そう!

餞別はただ贈ればよいというものではありません。相手を気持ちよく新天地へ送り出せるよう、基本のマナーを押さえておくことが大事です。上司の退職や仲間の引っ越しなど、大切な人の旅立ち時には、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。スマートに渡せること間違いなしですよ。

※商品情報や販売状況は2022年03月06日時点でのものです。
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