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Hankyu PLAT FARM MARKET 「育波浦漁協」の海苔Hankyu PLAT FARM MARKET 「育波浦漁協」の海苔

自然と真摯に向き合う海苔作り
(兵庫県淡路島「育波(いくは)浦漁協」の海苔)

淡路島の北西部 育波。海が荒れて漁に出られない冬に収穫期を迎えるということで、海苔作りが始まったのが、昭和44年(1969年)。その後、兵庫県全体で海苔作りが盛んになったが、色落ち被害やハードワークが原因で生産者が激減。現在、育波浦漁協では4社16名のみに。温暖化して変化する環境に向き合いながら海苔作りに励む人々を訪ねた。

1.厳しい冬を乗り切るための海苔作り

海苔の刈り取りの様子

育波浦漁業協同組合は、現在「内海水産」、「柿本水産」、「桑名水産」、「柳川水産」の4社、16名が、海苔の生産に携っている。昭和44年(1969年)。「桑名水産」の先代が「“いかなご”と“ちりめん”だけではあかん。」と、漁獲量が減る冬に収入を得るために取り組んだのが始まりだ。最盛期には、兵庫県全体で約2700人が海苔の生産に携わっていたが、平成30年(2018年)には約800人へと激減。大型珪藻類の大量発生による海苔の色落ち被害や労働環境の過酷さが原因だった。

2.海苔の生産は毎年1年生。その真摯な気持ちで

刈り取った海苔は、
水で流しながら加工場に繋がるパイプへ

海苔作りは、夏の胞子の育成から始まり、海苔芽が15〜20cmになる12月中旬から4月下旬までが収穫期。地球温暖化が叫ばれて久しいが、海水温の変化で、育成具合が変わり、海苔の色落ち原因となる大形珪藻類が、大量発生することもある。去年うまくいったからといって、今年も同じようにしていたら、同じような海苔ができるとは限らない。長年の経験値はもちろん、毎年1年生のような真摯な気持ちで自然と向き合い、柔軟に対応する能力と姿勢が重要だ。

3. 5年間で3回、兵庫県知事賞受賞の栄誉に

2020年淡路島の県知事賞を受賞した、
「柳川水産」代表の柳川高広さん

一番海苔は、きめ細やかで艶やか

環境に左右される海苔作りに四苦八苦する中、育波浦漁協は『淡路のり品評会』で、5年間に3度も県知事賞を受賞。そしてついに、2020年1月には「柳川水産」の海苔が最優秀の県知事賞を獲得した。特に「柳川水産」の先代は、海苔養殖のイロハを漁協のメンバーに伝授したリーダー的存在で、その功績が形となって現れているようだ。育波浦漁協の富永さんによると、12月に収穫される一番海苔は、柔らかく、味も香りも格別とのこと。ぜひ、この機会を狙って味わってみてほしい。

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