1.道の駅から始まる“村ブランディング”
2017年にオープンした
道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村
「当初は『村を盛り上げたい』という想いから、道の駅をつくることを考えていました。しかし、せっかくなら村民が作る地域産物を販売したり、オリジナル商品をつくり“南山城村ブランド”を発信できるような場所にするべきだと考えました」。森本さんと田邊さんはスタート時の想いを話してくれた。当時、地元の農家の方の中には、自身が作る野菜や果物を、どこで、どのように売ればいいのか、悩む方が少なくなかったという。「『道の駅を活用することで、この課題を解決できるのでは』と思い、オープンに向けて取組みを始めました」。
2.運営者と生産者がひとつに。発展していく道の駅
道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村
運営者の森本健次さん
森本さんと田邊さんは道の駅をつくるにあたり、ワークショップなどを行いながら“自分たちは村のために何ができるのか”という根底の部分から考えたという。時間をかけてじっくり思案した甲斐もあり、ふたりの想いに共感し、協力してくれる村民も少しずつ増えてきた。
「道の駅の立ち上げ当初は、『今の商流が崩れてしまうのではないか』と反発の声もありました。しかし、私たちの想いや未来像をしっかり説明することで、村に住む方々の不安は解消され、協力してくれるようになりました」。
3.オリジナル商品に、“南山城村”らしさを商品にこめて
お茶を知り尽くした茶農家が作る
“みなみやましろ紅茶”
上質な抹茶をたっぷり練りこんだ、
とろっと濃厚な“むらちゃプリン”
取組みの結果、生産者が農作物の品質に今まで以上に気を配ったり、率先してパッケージを改良するなど、良い変化が起きたという。また、道の駅では、南山城村産の茶葉を“シングルオリジン(単一生産者の単一茶葉)”として販売したり、 抹茶のプリンやパウンドケーキなどオリジナル商品を開発し、『南山城村のお茶』をアピールしている。「抹茶スイーツには、春摘みの“おくみどり”という茶葉を使っています。色鮮やかな緑色に仕上がり、見た目も楽しめる一品です」。香り高くほろ苦い南山城村のお茶とスイーツで、ぜひ優雅なひとときを。