延縄(はえなわ)漁法を守ることは、豊かな海とまぐろを守ること(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町「ヤマサ脇口水産」の海桜鮪(かいおうまぐろ))
「ヤマサ脇口水産」代表取締役 脇口光太郎さんと
娘のみづほさん。
みづほさんは日々まぐろと向き合い、修業中。
黒潮あらう紀伊半島の南東端に位置する那智勝浦は、『紀伊山地の霊場と参詣道』が世界文化遺産に登録され、多くの人々が訪れる信仰の地。この那智勝浦を抱く熊野灘は、紀伊山地から湧き出る伏流水が流れ込み、その水を飲みにまぐろが来るのだと言われてきた。生まぐろの水揚げ額日本一を誇ることでも名を馳せる。ここで1897年に創業した「ヤマサ脇口水産」は、環境にやさしい漁法と言われる延縄漁法で獲れたまぐろのうち、高品質なものだけを『海桜鮪』と名付け、特殊な技術で冷凍し、中には200kgを超えるものもある天然まぐろだけを扱う、まぐろ専門仲買だ。